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「太鼓たたいて笛吹いて」


井上ひさし「太鼓たたいて笛吹いて」を先日、紀伊国屋サザンシアターで観てきました。林芙美子の戦争協力とそれと対照的な戦後の作家生活を描いた作品です。林芙美子を大竹しのぶが演じています。 

(↑これは以前の公演のポスター)

林芙美子というと、すぐ「放浪記」ということになります(ついでにいうと、森光子が長年続けている菊田一夫作の舞台劇を思い出す人も多いでしょう)。井上ひさしは、こうしたイメージとはまったく違う林芙美子像を作り出しています。林は戦争中、新聞社の従軍特派員や陸軍報道班員として中国やインドネシアの前線に行き、大日本帝国の勇壮な戦士たちの「物語」を書きました。しかし、戦後は、自身の身体に鞭打つようにして戦争未亡人や復員兵ら、戦争に翻弄されたふつうの人々を描く作品を次々に発表しました。

井上ひさしは、戦後の林芙美子に「太鼓たたいて笛吹いて」、人々を戦争に駆り立てた自分自身への反省と贖罪意識を読み取って、この作品を書いています。戦後の林芙美子の作品をほとんど読んでいないので、この井上ひさしの解釈については何もいえないのですが、井上ひさしは、こうした林芙美子像を通じて「ペンの責任」を問いかけているのでしょう。

大竹しのぶはやはり実に達者な役者でした。前半少し眠くなりましたが、後半は舞台の展開に引き込まれていました。島崎こま子(島崎藤村『新生』に出てくる、あの姪である)の配し方など、井上ひさしの作劇術はさすがにうまいと思います。だが、林芙美子のセリフが啓蒙家・井上ひさしのお説教に聞こえてしまって、いささかうんざりしたのも確かです。

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2008年12月23日 感想/その他 トラックバック:0 コメント:1

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2011年02月05日 編集












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