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映画「それでもボクはやってない」

 公開中に見逃していた。発売されたばかりのDVDを見た。非常によく出来た作品だった。
 最初に痴漢の冤罪事件の映画と聞いたときは、「そんなもので持つの?」と思った。「持つ」というのは、つまり映画は2時間以上はあるだろうから、途中で飽きてしまうのではないかということである。ところが、映画は実に緊迫していて、143分間、「飽きる」なんてことはまったくなかった。周防正行監督の力量を改めて教えてくれた。
 監督の力量は細部によく現れている。登場人物のちょっとしたしぐさや表情がドラマ全体のリアリティーを支えている。ストーリーは裁判の進行からはみ出すことはほとんどない。元恋人らしき女性が出てくるが、映画はその「いきさつ」といったところに逸脱することはない(凡庸な作品なら、たぶんそんなふうになる)。
日本の刑事裁判の有罪率は99.99%という。だが、この映画はそのことが、逆に警察・検察・裁判官・弁護士の思考を呪縛してしまっていること明らかにしている。これはある意味で転倒しているのだ。有罪率99.99%は、まちがいなく日本の警察・司法の、ある種の「優秀」さを示しているのだろうが、それはあくまでも「結果」なのだ。つまり「出口」が「入り口」から途中の「道」までを決めてしまっている。
 この作品は、おそらく今年の日本映画のベスト・ワンだろう。
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2007年08月07日 感想/映画編 トラックバック:0 コメント:0












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