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「日韓歴史共同研究報告書」を読む

いろいろ軋轢が多い日韓関係だが、2002年5月から始まった日韓の歴史研究者による日韓歴史共同研究の報告書が出たので、日韓文化交流基金のホームページhttp://www.jkcf.or.jp/を通じて、いくつか読んでみた(古代史から現在の日韓関係史の研究まで全体は膨大な量がある)。木村幹氏の「総力戦体制期の朝鮮半島に関する一考察――人的動員を中心にして」は、この問題についての今後の研究方向を示していて、教えられるところが多かった。
 日本による朝鮮半島からの人的動員を、同様の問題があった総力戦期における「帝国」と植民地という広いパースペクティブの中で考察している点が、まず新鮮だった。そこでは日本の朝鮮半島における人的動員が他のケースに比べて広範な範囲に及んだこととともに、朝鮮半島内部に向けても行われていたことが明らかにされている。
 さらに「強制連行」をめぐって、「証言者」の証言は明らかに歴史的事実と矛盾する(朝鮮半島における一般徴用が始まるのは、「強制連行」されたとする人々が語る時期より後の1944年9月)のだが、木村氏はその点をついて「あれか、これか」と断ずることは生産的でないとする。「強制連行」という用語の混乱もあるのだが、何より「証言者」は強制力のない「官斡旋」の募集について正しい情報が伝わっていなかったのではないかという「情報のギャップ」を指摘している。
 《政治的、或いは過度に道徳的な色彩を帯びた議論を排して、飽くまで学問的な観点から研究が行われることの必要性が今こそ、問われているのではないだろうか》
 という最後の言葉に深く同意した。
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2005年06月20日 感想/その他 トラックバック:1 コメント:2

TBありがとうございます。「強制連行」については研究者の間では募集・官斡旋・徴用の厳密な区別は殆ど意味をなさないとされています。全部「徴用」と言ってる証言についても、裏を返すとそれは3者の内実が変わんなかったということを表しているのではないかという話、また末期にはかなり3者が同時並行的に展開されていったという話もあります。ご参考までに。

2005年06月21日 ino URL 編集

《「強制連行」について研究者の間では募集・官斡旋・徴用の厳密な区別は殆ど意味をなさないとされています》と書かれている部分の意味がよく分かりません。要するに「みんな強制連行だったのだよ」ということでしょうか。「研究者の間」と言われていますが、木村幹氏は、そうした「研究者」には入らないのでしょうか。

2005年06月21日 元デモシカ?記者 URL 編集












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日韓歴史共同研究

 日韓歴史共同研究の報告書が公表され,メディアでも取り上げられていますね。 財団法人日韓文化交流基金のホームページで公開されています。 さっそく,地道に読もうとPDFファイルでダウンロードしておきました。ハングルバージョンと併せて公表されています。 なぜ

2005年06月20日 dubdub雑記帳

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