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住基ネット金沢地裁判決批判

 佐藤優『国家の罠――外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)は近来になく面白い本だった。ここでは書評めいたことは書かないが、佐藤を調べる東京地検特捜部の西村検事が、こんなことを言っている。
 ≪裁判所は結構世論に敏感なんだ≫
 秘書給与流用で詐欺罪に問われた民主党の山本譲司元衆議院議員が、検察庁も予想していなかった実刑判決を受けたことについて語られたセリフである。まあ、そういうことはあるだろう。裁判官も人間だから。金沢地裁の井沢謙一裁判長もそういう意味でまことに人間的なのかもしれない。
 30日、井沢裁判長が出した住民基本台帳をめぐる判決は、現代社会で「錦の御旗」状態の個人情報保護にどっぷりと浸かった判決に思える。
 本人の同意なく住基ネットに組み込むのは憲法13条が規定するプライバシー保護の保障に反するというのである。現行の住基ネットに大したメリットがないのはその通りで、比較衡量論的にいえば、強制加入は必要性はないということになろう。だが、住民と行政を敵対的にとらえる「思想」は困ったものだ。
 新聞に出ている「判決要旨」には、次のようにある。
 ≪行政機関は、住民について膨大な情報を持つ。これらの情報に住民票コードが付され、データマッチングがなされ、住民票コードをマスターキーとして名寄せがなされると、住民個々人の多面的な情報が瞬時に集められ、個々人が行政機関の前に丸裸にされる状態になる。
 これを国民総背番号制と呼ぶかどうかはともかくそのような事態が生じる具体的な危険があると認識すれば、住民一人ひとりに萎縮効果が働き、個々の人格的自律が脅かされる結果になることは容易に推測できる。原告らが具体的危険があると認識していることについては相当な根拠がある≫
 これは「市民運動」の言葉そのものである。そもそも行政には「住民個々の多面的情報」を有効に取得し、それを効率的な行政に反映させる責務があるのではないか。むろん行政はしばしば「悪いこと」をする。行政が取得した個人情報を適正に管理することも重要なことだ。だが、個々の事例から「行政は悪いことをする組織である」と決めてしまっては、民主的な政治など行えないではないか。
 むろん、脱税しているような輩は行政に「裸」にされると困るだろうが。
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2005年05月30日 感想/その他 トラックバック:2 コメント:0












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★★★★★「国家の罠」佐藤優、新潮社(2005/03)¥1,680

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