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駆け出しのころ⑩

 鹿児島には結局4年間いたことは前に書いた。仕事をし始めてすぐ「職業選択を誤ったかな」と思った時期があった。
 新聞記者に必要な資質は何だろうかと考えてみると、いろいろあるけれど、まずは旺盛な好奇心と行動力が重要だ。好奇心がないわけではなかったが、私は大体が気が小さい、どちらかというと、「書斎派」の人間だった。世の中にはいま会った人とたちまちにして十年の知己みたいに話せる人がいるが、そうした芸当はできなかった。
 いま事件報道のあり方がいろいろ批判されている。警察へ依存も、そうした批判の一つだろう。だが、捜査権力を持って事件を調べているのは警察にほかならない。まずは警察から情報を取るしかない。公式の発表以外、警察はいかなる情報を持っていて、いかなる方向で捜査を進めているのか。あるいは、秘密裏に捜査を進めている事件はないか。こうしたことを取材することになる。ありていにいえば、警察官となかよくなって「ネタもと」を作ることが重要になる。とてもそういうことは出来ないと、仕事を始めてすぐに思った。
 実際、4年間の支局生活で、私は独自の「ネタもと」など作ることはできなかった。当然、そういうルートで入手する特ダネを書くことはなかった。
 だが、仕事をしているうちに、この種の「情報ゲッター」だけが、優れた新聞記者ではないだろうという気がしてきた。いまの時点でそれを少し整理して考えれば、次のように言えるだろう。情報の選別、整除の仕方。入手そのものは別に難しくもない情報を収集して問題を引き出す視点。そうしたことを紙面で具体化する(つまり記事を書くときの)文章力、表現力。こうした側面でも新聞記者は大いに優劣を問われるのである。
 新米記者として私は優れた「情報ゲッター」にはなれそうもないことはすぐに見当がついた。それが「職業選択を誤ったかな」という思いにつながったのである。だが、別の面では、この仕事(新聞記者)もなかなか面白そうだな、と考えるようになった。
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2005年02月13日 デモシカ記 トラックバック:0 コメント:0












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